リアルで見ることができなかった、藤井風さんの武道館ライブ「NAN-NAN SHOW 2020 HELP EVER HURT NEVER」のBlu-rayが発売されました。
クオリティはもう、最高の一言。
半ばわかっていたことですが、ライブであっても藤井風のピアノセンス、そして歌唱力は抜群の安定感。いわゆる口からCD音源ってやつですね。
藤井風のことを初めて見た妻も
「歌唱力がすごい。裏声によどみがない」
「英語もペラペラで、宇多田ヒカルのような才能だ」
「ピアノもものすごくうまい。よく指が転がらないな」
「落ち着きがすごい。自分の世界を持ってる」
「え!?この人23歳なの!!??」
という驚きよう。
藤井風のCDを聴いていて、ライブも見てみたい!と思った方にはそれはもう期待通りの内容です。
いや期待通りを通り越して、初めての武道館ライブでこんな完成度なのか!?という感動を与えられるほどです。
新曲「へでもねーよ」と「青春病」が入っているのもいいですね。この2曲が気に入っているなら、それだけでも買いだと思います。
さて、その新曲披露の後のMCで藤井風さんがこんなことを言っていました。
「これからも人生は続きますが、僕も、もがいている。新曲も、もがきながら作りました。みんなも色々あると思いますが、もがきながら、楽しんで生きていきましょう。」
子細は違うと思いますが、そのような意図の内容でした。
藤井風も、もがいている。
才能と機会に恵まれ、自分を楽しみ、成功の道を歩み、全てが順風満帆に見えてしまう藤井風ですら、もがいている。
「へでもねーよ」「青春病」も自分との闘いをテーマにしたもので、彼自身が困難に立ち向かいながらももっと成長したいと願っている思いが感じられます。
パーフェクトに見える藤井風も、悩みを持つ一人の人間なのだ。
1つの側面しか見えていないけれど、藤井風も色々なことを抱えているのだ。
意外かもしれないが、いやむしろ、だからこそ、彼から優しさや愛みたいなものが感じられるのではないか。
悲しみや苦しみを知っているからこそ、人の悲しみや苦しみがわかる。
それは、一つの愛の形だと思います。
藤井風も、もがいている。
私も、もがいている。
みんな、何かしらのことでもがいている。
だから悲観ばかりせずに、人それぞれに与えられたギフトだと思って、楽しみましょう。
藤井風さんはそんなことを言ってくれているような気がしました。
本当にこの人は、愛を体現している人だと思います。
音楽の楽しさを与えてくれ、愛を与えてくれ、幸せな気持ちにしてくれるこのライブに感謝を。
(了)